北海道・知床半島沖の観光船沈没事故で、約120メートルの海底に沈んでいる観光船「KAZU1」の調査を行うために『飽和潜水』と呼ばれる特殊技術で行われています。

 

飽和潜水をわかりやすく解説!飽和潜水士の資格や年収についても調査

 

今回はあまり聞いたことのない『飽和潜水』について調査してみました。

 

飽和潜水とは?

 

飽和潜水士の資格は?

 

飽和潜水士の年収は?

 

などについて出来るだけわかりやすくまとめてみました。

 

是非、最後までご覧ください。

 

 

飽和潜水とは?

飽和潜水をわかりやすく解説!飽和潜水士の資格や年収についても調査2

 

 

それでは、『飽和潜水』とは何?ということで調べてみました。

 

スキューバダイビングなどの一般的な潜水はおおよそ30~40メートルまでで、訓練を受けた海上保安庁の特殊救難隊の潜水士でも作業可能な水深はおおよそ60メートルと言われています。

 

それ以上の水深を潜水して、作業ができるようにするために必要になる特殊技術が『飽和潜水』ということです。

 

知床半島沖で沈没している観光船「KAZU1」は水深約120メートルの所で発見されているので飽和潜水を行うわけですね。

 

 

 飽和潜水がなぜ必要?

 

潜水で一番問題とされるのが『水圧』です。

 

水圧は深さ10メートル増すごとに約1気圧増加していきます。

 

地上は1気圧なので120メートル潜水すると13気圧になり、地上の13倍の圧力がかかることになります。

 

水深100メートルぐらいになるとペットボトルがペチャンコになるほどで、人間の肺は10分の1に縮むとのことです。

 

気圧に潜水士が耐えられるように気圧を変えられる「船上減圧室」という特別な部屋で徐々に体を慣らしてから潜水する方法を『飽和潜水』というのです。

 

潜水士は「船上減圧室」で1日かけて加圧をして体を慣らしていきます。

 


作業終了後は約1週間かけて地上の気圧に体を慣らします。

 

飽和潜水したあとに、地上の気圧に慣れるまでに長い時間を必要とするんですね。

 

海上自衛隊の隊員が飽和潜水について説明しています。


 

飽和潜水士の資格は?

 

『飽和潜水士』という資格があるのかを調べてみました。

 

すると、飽和潜水士という資格はありませんでした。

 

しかし、潜水による海洋サルベージや水中掘削、大学や研究機関の学生・研究者が行う海洋生物の調査・採集、水族館員の水槽内作業のほか、ダイビングスクールインストラクター、海上自衛隊の潜水員、海上保安庁の潜水士、警察・消防の水難救助隊などの職業は国家資格である潜水士の資格が必要になります。

 

なので、飽和潜水で作業をする人は潜水士の国家資格を持っているということですね。

 

ちなみに、素潜りなどの潜水器を用いない潜水は免許不要です。

 

潜水士の受験資格は年齢、学歴等に制限はなく誰でも受験できます。

 

飽和潜水を行う場合、潜水士の資格はもちろんのこと、過酷な訓練とスキルが必要になります。

 

 

 

飽和潜水士の年収は?

 

飽和潜水士はかなり過酷な職業であることがわかりましたが、はたして年収はどれくらいなのか気になりますよね。

 

観光船「KAZU1」の行方不明者捜索を行っているのは民間企業の『日本サルヴェージ株式会社』で主業務は海難救助と海洋工事です。

 

この会社の年収目安を参考にしてみました。

  • 25才:470万円
  • 30才:630万円
  • 35才:730万円

 

公務員である海上自衛隊の飽和潜水士の年収も調べてみました。

 

510万円~670万円ほどでした。

 

さらに、年1回行われる飽和潜水の特別訓練に参加すると100万円~200万円の手当てがつくようです。

 

サラリーマンの平均年収が約460万円と言われているので、それよりは高額ですが危険を伴う過酷な職業にしては少ないようにもかんじますね。

 

 

飽和潜水をわかりやすく解説!飽和潜水士の資格や年収についても調査 まとめ

 

今回は、『飽和潜水をわかりやすく解説!飽和潜水士の資格や年収についても調査』についてまとめてみました。

 

まとめ
  • 海上保安庁の特殊救難隊の潜水士でも作業可能な水深はおおよそ60メートル
  • それ以上の潜水して作業するには飽和潜水の特殊技術で行う
  • 観光船「KAZU1」は水深120メートルで発見されているので飽和潜水で捜査する
  • 水深120メートルでは13気圧の圧力がかかる
  • 潜水士が気圧に慣れるように1日かけて「船上減圧室」という特別な部屋で徐々に圧力を加圧して体を慣らしてから潜水する
  • 飽和潜水士という資格はなく、国家資格の潜水士が必要
  • 危険と過酷な職業にしてはそれほど給料は高くない

 

今まで、あまり聞くことのなかった『飽和潜水』でしたが、少しは飽和潜水について参考にしていただけたでしょうか。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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